『ストーリーとしての競争戦略』(楠木 健・東洋経済新聞社・2010年5月6日発行)-1

研究員

ビジネス本を中心に、名著を3行くらいで紹介します。今回取り上げたのは、楠木健著『ストーリーとしての競争戦略』です。

助手

【「違いをつくって、つなげる」、一言でいうとこれが戦略の本質です。この定義の前半部分は、競合他社との違いを意味しています】(p.13)

研究員

「違いをつくって」というのは、差別化のことですよね? 目新しい主張でないように思います。

所長

大事なのは、続く部分の「つなげる」だ。それを解説する前に、さらに本文から引用するよ。

助手

【他社との違いがなければ、経済学の想定する「完全競争」となり、余剰利潤はゼロになります。だから違いをつくる。これが戦略の第一の本質です】(p.13)

研究員

差別化が必要な理由を、マーケティング戦略(STP分析のポジショニング)でなく、経済学(完全競争下で余剰利潤がゼロになる)に求めた説は、勉強不足な私は初めて見ました。

所長

次回は、「つなげる」について、見ていくよ。

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