2021年のゲームソフト各社の業績は?
2021年4月から12月までの、各社のゲーム事業の決算をまとめたよ。まず、各社の売上高の比較。
2021年4月から12月の、大手ゲームソフト7社の業績トップ3は、売上高では、バンダイナムコ、サイバーエージェント、スクウェアエニックスでした。
次は、各社の業績を振り返ってみよう。
バンダイナムコの前年同期比は、売上高が▲4.6%、営業利益は▲20.4%と落ち込みました。売上高の海外比率は38%でした。
サイバーエージェントの前年同期比は、売上高が+94.7%、営業利益は+1407%と驚くべき伸び率でした。「ウマ娘 プリティダービー」が提供開始から10ヶ月で1,200万DLを突破しました。(同社のみ9月決算のため、上記グラフは2021年10-12月の四半期実績)
スクウェアエニックスの前年同期比は、売上高が+4.0%、営業利益は17.1%と向上しました。
- HDゲーム: 複数の新作タイトル投入も、大型タイトルを投入した前期に及ばず
- MMO: 「ファイナルファンタジーXIV」、「ドラゴンクエストX オンライン」の拡張パッケージをQ3に発売
- スマートデバイス・PCブラウザ等: 既存タイトルが弱含むも、会計方針の変更があったこと等により、前年同期比で増収
- 地域別販売本数では、欧米とアジア他を合わせて海外比率が87.8%(決算説明会 p.14)
コナミの前年同期比は、売上高が+6.5%、営業利益は6.6%と堅調な伸び率でした。第3四半期のポイントは以下の通りでした。
- モバイルゲームでは配信6周年を記念した施策などを実施した「プロ野球スピリッツA」が好調に推移
- カードゲームでは「遊戯王トレーディングカードゲーム」がグローバルで厚い支持を獲得して好調を維持
- 家庭用ゲームではシリーズ最新作の「ときめきメモリアル」と「パワプロクンポケットR」を発売
セガの前年同期比は、売上高が+16.8%ながら、営業利益は▲4.9%と落ち込みました。
- 新作タイトル好調
- リピートタイトル堅調
- ロイヤリティ収入計上
カプコンの前年同期比は、売上高が+43.9%、営業利益は+44.8%と大きく伸びました。
- 「バイオハザード ヴィレッジ」の販売好調
- 「モンスターハンターストーリーズ2」の販売好調
- 2017年発売の「バイオハザード7」累計販売本数1,000万本突破
- 販売本数における海外比率は83.5%。
コーエーテクモの前年同期比は、売上高が+26.3%、営業利益は+39.2%と大きく伸びました。地域別売上高では、国内47.3%、海外52.7%でした。
最後に、各社の営業利益の比較だ。
2021年4月から12月の、大手ゲームソフト7社の業績トップ3は、営業利益では、サイバーエージェント、コナミ、スクウェアエニックスでした。
「ウマ娘 プリティダービー」の貢献で、サイバーエージェントの営業利益の大きさが顕著だね。
2021年4月から12月の、大手ゲームソフト7社の業績トップ3は、営業利益率(%)では、カプコン、コーエーテクモ、サイバーエージェントでした。
売上高は比較的小規模ながら、リピート販売や海外販売の比率の高さから、カプコンとコーエーテクモの営業利益率が断トツだ。
2021年4-12月のゲームソフト7社の業績ハイライトでした。